認知症とは後天的原因による知能障害についての紹介

投稿者: | 2017年8月21日

認知症とは「生まれてから正常に発達した種々の精神機能が、あるときから減退・消失したことで日常生活・社会生活を営めない状態」をいいます。

つまり、 いったんはきちんとできあがった機能が、後天的原因によって障害された状態です。この点が精神遅滞(知的障害)とは異なるところです。

なおここで繰り返し出てくる認知障害とは、かつては知的障害と呼ばれていたものと、だいたい同じとお考えください。

今日、認知症の診断に最も用いられる診断基準のひとつがアメリカ精神医学会による「精神障害の診断と統計マニユアル(DSM-IV)」です。

様々な認知症性疾患ごとにその定義は異なりますが、共通する診断基準は表1のとおりとなります。

この診断基準によると、アルツハィマー型認知症(AD: Alzheimer disejlse) では、記憶障害に加えて、失語・失行・失認・実行機能障害の認知障害が1つ以上あります。

これらにより、社会的生活や職業に著しい障害を引き起こしていること、また穏やかな経過で発症し、認知機能が継続的に低下していることなどによって、診断されます。

また、血管障害が原因となる認知症では、基本となる診断基準は、ADと同じですが、脳の障害による発語障害や、歩行障害、筋力低下、抑うつ気分など様々 な神経症候を伴います。

もっとも最近では、認知症の早期診断技術の進歩によって、こうした診断基準を満たす状態では早期治療にはつながらないという意見があります。

そこで早期診断を可能にする新たな診断基準も作成されています。

認知症の原因疾患としては、A Dが最も多いとされますが、そのほかにも様々な疾患が認知症の原因になっています。

表1  DSM-IV-TR精神障害の診断と統計マニュアルによる認知症の診断基準

A 以下の2項目からなる認知症障害が認められていること

1 記憶障害(新しい情報を学習したり、かつて学習した情報を想起したりする能力の障害)

2 以下のうち1つあるいは複数の認知障害が認められること

(a) 失語(言語障害)

(b) 失行(運動機能は損われていないにもかかわらず、動作を遂行することができない)

(c) 失認(感覚機能は損われていないにもかかわらず、対象を認識あるいは固定することができない)

(d) 実行機能(計画を立てる、組織立てる、順序立てる、抽象化する)の障害

B 上記のA1、A2の記憶障害、認知障害により社会生活上あるいは職業上あきらかに支障をきたしており、以前の水準から著しく低下していること

C 上記の記憶障害、認知障害はせん妄の経過中のみに起こるものではないこと

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